子供も楽しい!青森県の体感型施設で遊ぼう、学ぼう
見て、触って、五感で青森を知る
青森には、子どもから大人まで大満足できる体験施設があります。
ここでしか体験できないような、五感をフル稼働させて楽しめる体験施設をご紹介します。
航空ファンの聖地、青森県立三沢航空科学館
米軍三沢基地に隣接する三沢航空科学館は、「大空」と「飛翔」をテーマに、航空にまつわる科学の不思議に親しむことができ、航空機ファンはもちろん、子どもから大人まで楽しめる施設です。
広い館内は「航空ゾーン」「科学ゾーン」「宇宙ゾーン」に分かれています。エントランスから有料エリアに入ると出迎えてくれるのが、オレンジ色が特長的な「ミス・ビードル号」です。ミス・ビードル号は1931年に三沢の淋代(さびしろ)海岸から離陸して世界初の太平洋無着陸横断を成し遂げた航空機。大空への挑戦の歴史が分かりやすく展示されています。
航空ゾーンには、青森県に関わりのある航空機や航空の歴史がたどれる航空機がズラリ。特に見どころはホンダジェットの展示エリアです。20年前に技術実証機として作られ、実際に実験飛行したホンダジェットの第一号機が展示されています。日本でホンダジェットが展示されているのは三沢航空科学館だけで、貴重な機体であるため県外の航空ファンも見学に来るそうですよ。
科学ゾーンでは、自然現象の不思議やパイロット体験ができるアトラクションが盛りだくさんです。科学館の上空を滑空できる「大空を飛ぼう」では、動力を使わない自由落下でスピーディな飛行体験ができます。高所からのスタートはスリルと緊張感があり、カーブに差し掛かると遠心力も加わって、かなりのスピードに感じられました。(体重によってスピードは異なるそうです)。自由落下による滑空体験はここでしかできないので、ジェットコースターなどのアトラクションが得意な方はぜひ挑戦してみてくださいね。
ほかにも小型飛行機の操縦を体験できる「フライトシュミレーター」や、圧縮空気のパワーを体感できる「プローブⅣ」など、科学をより身近に感じられるようなアトラクションが並んでいます。体験型の分かりやすい展示なので、小さいお子さんでも十分に楽しめそうです。
また、2階にある新コーナー「宇宙ゾーン」には、無重力が体験できるアトラクション「ゼログラビティ」を始め、宇宙の不思議や宇宙開発に関する技術的な分野の展示があります。
航空機の魅力や自然の不思議を、目で見るだけでなく体験しながら学べるのが、三沢航空科学館の魅力です。
航空科学館前に広がる航空公園「大空ひろば」には、航空機が11機展示されています。
近づいてみると思っていた以上に大きく、リアルな航空機を間近に見ることができますよ。
すぐ隣に航空自衛隊三沢基地があるため、日によっては飛行訓練のために次々と飛び立つ現役の航空機を眺められます。
臨場感のあるリアルな航空機と展示内容をリンクさせながら見学できるのは三沢航空科学館ならでは。三沢に訪れたら、ぜひ足を運んでほしい体験施設です。
旅人メモ:青森県立三沢航空科学館
【基本情報】
◆住所:三沢市三沢北山158
◆TEL:0176-50-7777
◆営業時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
◆休館日:毎週月曜日
◆アクセス:JR三沢駅から車で約15分
◆詳しくはこちらをご確認ください。
イルカパフォーマンスが見どころ!青森県営浅虫水族館
青森駅から電車で約25分の浅虫温泉駅。そこから歩いて10分の「青森県営浅虫水族館」は、本州最北端の水族館です。ここでは、多様な水生生物を約300種、1万点展示しています。むつ湾に生息するカマイルカを始め、北国のさまざまな動物や魚たちと出会えますよ。
館内に入るとまず圧倒されるのが、長さ15メートルの大迫力のトンネル水槽。「むつ湾の海」を再現したこのトンネルには、ホタテやホヤなどの養殖の様子や、陸奥湾に暮らす生き物たちの姿をさまざまな角度から観察できます。穏やかで豊かなむつ湾の海のなかにいるような感覚です。
トンネル水槽を進んだ先にある「冷たい海の魚」コーナーでは、アブラツノザメやオオカミウオなど、青森県の近海にいるけれどあまり馴染みのない魚たちが展示されています。北国ならではの海の生き物がじっくり観察できますよ。
屋内プールで1年中開催される「イルカパフォーマンス」は、浅虫水族館の一番の目玉です。津軽三味線や笛の音色に合わせて飛ぶイルカたちの迫力あるジャンプを目の前に見ることができます。浅虫水族館にいるのは「カマイルカ」と「ハンドウイルカ」の2種類。プールの近く(前列)に座るときは、イルカのジャンプによる水しぶきにご注意くださいね!ちなみにむつ湾では、野生のカマイルカが毎年春~夏にかけて群れをなしてやってくるそうです。時期になると野生のイルカを観察するツアーもあるので、イルカ好きな方は要チェックです。
イルカパフォーマンスが観覧できるイルカプールからいるか館に移動すると、パフォーマンスとはまた違ったイルカたちの日常、のんびりと泳ぐ姿が見られます。いるか館には水中窓もあるので、愛嬌のあるイルカの表情まで間近に見られるのは浅虫水族館ならではです。
海獣館では、ゴマフアザラシやフンボルトペンギンなど、人気の海獣たちがいます。なかなか見ることができない海獣たちのかわいらしい姿に、思わず立ち止まってずっと見ていたくなってしまいます。
ギフトショップには浅虫水族館のオリジナルキャラクター「ここるちゃん」のオリジナルグッズが販売されています。
イルカパフォーマンス、イルカのお食事タイム、海獣館のお食事タイムなどは時間が決められているので、浅虫水族館のホームページやパンフレットを確認してから館内を見学するとスムーズですよ。北の海の魅力がたっぷり詰まった浅虫水族館は、お子さん連れファミリーに大人気の体験施設です。
旅人メモ:青森県営浅虫水族館
【基本情報】
◆住所:青森市浅虫字馬場山1-25
◆TEL:017-752-3377
◆営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)※ゴールデンウィーク、お盆期間は延長の場合あり
◆定休日:年中無休
◆アクセス:JR浅虫温泉駅より徒歩約10分
◆詳しくはこちらをご確認ください。
※写真提供:青森県営浅虫水族館
日本一のりんご産地で収穫体験。弘前市りんご公園
弘前市は、りんごの生産量が日本一の街。弘前市りんご公園は、約9.7ヘクタールの広大な敷地に、80種、約2,300本のりんごが植えられています。公園内にある「すり鉢山」の頂上からは、岩木山とその麓に広がるりんご畑の広大な風景が望めます。
青森県でのりんご栽培は1年を通して行われます。弘前市りんご公園では時期に応じてりんごの摘花、摘果、収穫の体験ができるんです。
今回はりんごの収穫作業を体験しました。「りんごの家」で受付を済ませて、園地に案内していただきます。
収穫したのは「弘前ふじ」。時期によって収穫できるりんごが異なります。10月のりんご園は収穫期を迎えたりんごがたわわに実っていて、青空にりんごの赤色がよく映えていました。どこまでも続くりんご畑は、りんごの一大産地ならではの風景です。
収穫したりんごは「りんごの家」で重さを計り、グラム数に応じた金額を支払って買い上げるシステムです。
公園内の施設「りんごの家」では、収穫したばかりのりんごはもちろん、りんご加工品が所狭しと並んでいます。りんごジュースやジャム、お菓子など盛りだくさんのラインナップです。隣接する休憩スペースには、これまで栽培されてきたりんごが品種名とともに展示されていて、りんご栽培の歴史を感じられますよ。
公園内にある白い三角屋根の建物は、弘前シードル工房kimoriの醸造所。ガラス越しにシードルタンクを見学できます(2022年現在、シードル試飲は中止しています)。
ほかにも、江戸時代の農家住宅を移築した「旧小山内家住宅」では古い農機具の展示をしていたり、さまざまな文学碑や記念碑が置かれていたりと、弘前市のりんご文化を肌で感じることができますよ。園内の至るところにりんごのモチーフが使われているので、歩きながら探してみるのもおすすめです。
旅人メモ:弘前市りんご公園
【基本情報】
◆住所:弘前市大字清水富田字寺沢125
◆TEL:0172-36-7439
◆営業時間:9:00~17:00(※時間外でも園内を散策できます)
◆休園日:年中無休
◆アクセス:JR弘前駅からバスで約20分
◆詳しくはこちらをご確認ください。
※りんご収穫体験は、公園内「りんごの家」にてお申し込みが必要です。
原子力船の歴史と科学技術が学べる、むつ科学技術館
むつ市からさらに北上し、森に囲まれた道を進んでいくと、船の形をした建物があらわれます。この建物が、原子動力船「むつ」を模して建てられた「むつ科学技術館」です。
下北半島にある「むつ科学技術館」は、日本初、世界で4番目に作られた原子動力実験船「むつ」の活動の軌跡と、科学技術の不思議に触れることができる総合科学技術館として1996年に開館しました。
原子力船というのはその名のとおり、原子力のエネルギーを動力とした船のこと。日本では昭和38年から原子力船の開発が始まり、日本で唯一の原子力船として活動したのが原子力船むつです。
1階奥にある原子炉室展示室は、原子力船むつの船体から切り離して、日本で最大の大型海上クレーン(なんと、4,100トン吊り!)を使って運び込まれたそうです。
2階には実際に原子力船むつで使われた制御盤や操舵装置が展示されており、制御室や操舵室が再現されています。
原子力船むつは原子炉部を解体し撤去した後、世界最大級の海洋地球研究船「みらい」に生まれ変わり、地球環境変動の解明などの研究を行っているそうです。お子さんには難しい内容かもしれませんが、日本で唯一の原子力船の壮絶な歴史に触れることができるのは、むつ科学技術館だけです。
館内2階には津軽海峡が一望できる休憩スペースがあり、「むつ子どもスクエア」という展示コーナーには動物にちなんだ展示が並んでいます。体験しながら動物の不思議を学べる、子どもたちに人気のエリアです。
1階のエントランス横には、光、音、水、大気など自然の不思議が体験できるエリアがあります。実際に見たり触れたりすることで、現象の理由が理解できる装置が並んでいるので、大人にとっても「そうだったんだ!」と新たな発見があり、楽しめますよ。
旅人メモ:むつ科学技術館
【基本情報】
◆住所:むつ市大字関根字北関根693番地
◆TEL:0175-25-2091
◆営業時間:9:30~16:30(入場は16:00まで)
◆休館日:毎週月曜・木曜日および年末年始
◆アクセス:むつバスターミナルより車で約15分
◆詳しくはこちらをご確認ください。
※インストラクターによる館内見学を希望される方は、事前予約が必要です。
青森県内の体験施設を4か所ご紹介しました。それぞれの分野に特化したマニアックな施設なので、さらに青森の歴史や文化、技術を知ることができそうです。ぜひ足を運んでみてくださいね。
- 青森県立三沢航空科学館
- 青森県営 浅虫水族館
- 弘前市りんご公園
- むつ科学技術館