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ちょっと大人な旅へ。八戸で過ごす体験モデルルート

手仕事と食をめぐる、思い出づくりの1日

ちょっと大人な旅へ。八戸で過ごす体験モデルルート

卒業や進級など、ひとつの区切りを迎える季節。 

にぎやかな観光地を詰め込む旅もいいけれど、最近は「体験しながら、ゆっくり過ごす旅」を選ぶ人も増えています。 


今回は南部地方にある八戸市を舞台に、手仕事と食を楽しみながら、ちょっと大人な時間を過ごす1日体験モデルルートをご紹介します。 


 

旅の思い出をかたちに、八幡馬の絵付け体験

まずは、史跡根城の広場へ八幡馬の絵付け体験に向かいましょう。


八戸駅からは車で約10分。

バスの場合、所要時間は約15分で、八戸駅前バス停(①番)から乗車し、根城博物館前バス停で下車します。

なお、根城博物館前バス停近くの八戸市博物館は、令和7年10月6日(月)から令和9年までリニューアル工事のため休館中です。

お出かけの際はご注意を。


今回訪れる史跡根城の広場は、八戸市博物館に隣接しています。

八戸市博物館からさらに約400mほど歩くと体験エリアに到着します。わからない場合は、八戸市博物館の受付の方に尋ねてみましょう。



整備された道を進むと、小さな木造の建物が見えてきます。

こちらが体験場所です。

ただし、体験前に料金の支払いが必要なため、いったん木造の建物を通り過ぎて本丸エリアへ向かいます。

本丸で受付と支払いを済ませた後、再び木造の建物へ戻ります。


木造の建物の中は暖房が効いており、寒い季節でも安心して体験できます。

体験人数は10名以下が目安です。




八幡馬の絵付け体験は二種類あります。

赤または黒の馬に伝統的な模様を施す「クラシックコース」と、白い馬にラインストーンやカラーペンで自由に装飾する「アレンジデココース」です。

今回はクラシックコースを体験しました。


八幡馬は、八戸市で古くから作られている木彫りの郷土玩具です。

南部地方では古くから馬が重要視されており、八戸の「戸」は馬牧と密接な関係があるといわれています。


八戸と馬は、昔から深いつながりがあったのですね。



机の上には作業手順書が用意されているので、それを見ながら体験が始まります。

まずは、八幡馬の胸元を彩るシールを貼ります。見本を参考に、バランスを考えながら慎重に配置していきます。



続いて木の棒を使い、白い丸を描いていきます。

この丸模様は単なる装飾ではなく、嫁入りの時の鈴を表しているのだそう。等間隔になるよう意識しながら描いていきます。

体の模様が完成したら、目と鼻を描き入れます。均一な丸になるよう、丁寧にゆっくり仕上げていきます。


完成後は、その日のうちに持ち帰りが可能です。

自分の手で仕上げた八幡馬は、既製品とは違う愛着があります。

旅先で生まれた、小さな相棒のような存在です。



体験エリアには、アレンジデココースの作品も展示されていました。

さらに、「えんぶりミニミニ烏帽子作り」の体験も可能です。

毎年2月中旬に開催される「八戸えんぶり」で使用される烏帽子のミニチュア版を作ることができます。




絵付け体験をした方は、根城の有料エリアである本丸を無料で見学できます。

体験の後は中世の城館跡を巡り、八戸の歴史に想いを巡らせましょう。

 旅人メモ:八幡馬の絵付け体験・えんぶりミニミニ烏帽子作り

・体験場所:史跡根城の広場

・開場時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)

 ※体験は15:00まで

・休場日:月曜(第一月曜日・祝日は除く)

     祝日の翌日

     年末年始(12月27日〜1月4日)

・体験内容:クラッシックコース 2,300円/アレンジデココース 2,700円

      えんぶりミニミニ烏帽子作り 1,100円〜

・所要時間:クラッシックコース 約30分/アレンジデココース 約90分

      えんぶりミニミニ烏帽子作り 約60分


体験詳細:https://visithachinohe.com/spot/shiseki-nejo-no-hiroba/


八食センター「七厘村」で味わう、八戸の海の恵み。
市場で選んで炭火で焼く贅沢時間

八幡馬の体験後は、八戸を代表する食のスポット「八食センター」へ向かいます。

史跡根城の広場から車で約10分。

バスの場合は、根城3丁目バス停から乗車し、八食センターで下車します。所要時間は約20分です。


八食センターは、観光客はもちろん地元の人々にも親しまれている大型市場。

新鮮な魚介やグルメがずらりと並び、歩いているだけで自然と気分が高まります。



今回訪れるのは、八食センター内にある「七厘村」。館内で購入した食材を炭火で焼いて楽しめる人気スポットです。

まずは七厘村で受付を行い、大人一人あたり500円を支払って席に案内してもらいます。

利用時間は席の確保から2時間。屋内のため、天候を気にせず楽しめるのもうれしいポイントです。


席に着くと、すでに七厘にはちょうどよい炭火が用意されています。

周りを見渡すと、ビール片手にホタテや肉を焼きながら刺身を楽しむ人たちの姿も。

活気ある雰囲気に、こちらまでわくわくしてきます。


入り口付近のロッカーに荷物を預けたら、いよいよ市場での食材探しへ。

七厘村で渡される買い物カゴを持って各店舗を回ります。


加賀商店


市場内には「七厘村で食べられます!」「BBQにおすすめ!」といったポップが掲げられているお店もあり、初めてでも選びやすいのが嬉しいです。


岩村商店


イカやタコ、エビなどは串に刺さった状態でも販売されており、1本から購入可能。

市場全体が大きなバイキング会場のようで、思わず目移りしてしまいます。

迷ったときは、ぜひお店の方におすすめを聞いてみてください。その日に水揚げされた魚介や旬の味覚を教えてくれます。


七厘村


今回選んだのは、海鮮串や姫貝、そしてお寿司。

高温の炭火で一気に焼き上げることで、旨みがぎゅっと閉じ込められます。

目の前で焼き上がっていく様子を眺めながら味わう時間は、まさに市場ならではの醍醐味。

八戸の海の恵みを、いちばんおいしい形でいただいているような気分になります。


仲間と七厘の火を囲みながら、ゆっくりと語らう時間もまた旅の思い出のひとつです。




勢登鮨


八食センター内には、魚介以外にも地元名産品やスイーツを楽しめる店舗が充実しています。

寿司や海鮮はもちろん、「しんぼり」のチョコQ助などのお土産探しも外せません。


BEILAB



しんぼりの創作南部煎餅 BEILABでは、チョコQ助をはじめとした創作南部せんべいや、オリジナルグッズを販売しています。

南部せんべいを模したレザーストラップや、マグネットは、本物そっくりの質感と遊び心が魅力のアイテム。

手に取ると思わず「え、食べられないの?」と二度見してしまうほどのリアルさで、お土産にも人気です。


日常にちょっとした“南部せんべい愛”を忍ばせてみませんか。

旅人メモ:八食センター「七厘村」

・営業時間:9:00〜18:00 ※受付17:00まで

・定休日:水曜日

・利用料:大人 500円/小学生 200円/幼児 無料


詳細:https://www.849net.com/map/shop/shichirin.html

古布がよみがえる。はっちで触れる南部裂織の魅力

お腹が満たされたら、続いては手仕事体験へ。


向かうのは、八戸中心街にある「八戸ポータルミュージアム はっち」。

八食センターからは車で約15分。

バスの場合は八食センターバス停から乗車し、八戸中心街ターミナル(三日町)で下車。所要時間は約15分です。


はっちでは、南部地方に伝わる伝統織物「南部裂織」の体験ができます。

南部裂織は、使い古した着物や布を細く裂き、横糸として織り込むことで生まれる織物です。「裂いて織る」ことから、その名がつきました。


かつて東北では綿は貴重品。

布は何度も繕いながら大切に使われていました。役目を終えた布も捨てずに裂き、新たな布へと再生させる…寒冷な土地で育まれた、無駄にしない暮らしの知恵です。




はっちの4階には「ものづくりスタジオ」があり、その一角に南部裂織の工房があります。

羊毛作品やモザイクタイルなど、八戸の手仕事が集まるフロアです。



今回体験したのは、工房「澄」の南部裂織体験。

基本的に予約不要ですが、織り機の数に限りがあるため、事前に電話予約をしておくと安心です。

作れるのはコースターと花瓶敷の2種類。先生がマンツーマンで丁寧に教えてくれます。



まずは横糸となる布選びから。

織り機にはすでに経糸(たていと)が張られているため、それに合う色や質感の布を選びます。色は自由。直感で選んでもよし、迷えば先生がアドバイスをくれます。

今回は暖色系を基調にセレクト。



いよいよ織り機の前へ。腰当てを装着し、準備完了です。

経糸の間に布を通し、筬(おさ)でキュッと締める。

右足の動きに合わせて経糸が上下に開き、布が織り込まれていきます。


「入れて、引いて、はいトントン。足を伸ばして〜」


優しく教えてもらいながらも、「次はなんだっけ?」と頭が混乱してしまいます。

背筋を伸ばし、足と手を同時に動かす作業は思った以上に体力を使います。


いままで見てきた美しい南部裂織の均一な織り目が、いかに職人技かを実感しました。



選んだ布は好きなタイミングで差し替え可能。どんな模様になるのか想像しながら、織り進めます。

最初に選んだ布が、経糸と組み合わさり、締められることでまったく違う表情に生まれ変わっていくのが面白いです。


次第にリズムがつかめてくると、先生が「早いね」「上手だね」と声をかけてくれます。

その言葉がうれしくて、織っている最中から「また来ます」と話していました。



観光の合間に体験する方もいますが、リピーターの方も多いのだそう。

定期的に通う方や、東京から毎年来る方もいるそうです。

仕上げや織り機からの切り離しは先生が担当。完成品は約2週間後、自宅へ届けてもらえます。




古布を裂き、無心で手を動かす時間。

気づけば自然と会話が生まれ、布と布がつながるように、人との距離も少し縮まっている気がしました。



ちなみに、八戸ポータルミュージアム はっちの入り口には、最初に体験した八幡馬が展示されています。

はっちは、八戸の観光情報や伝統工芸がぎゅっと詰まった場所。4階の工房だけでなく、ぜひ全フロアをゆっくり巡ってみてください。

旅人メモ:南部裂織体験

・体験場所:八戸ポータルミュージアム はっち 4階 工房「澄」

・営業時間:10:00~16:00

・休業日:火曜日・水曜日

・体験内容:コースター 700円/花瓶敷 1,300円

・所要時間:コースター 30分/花瓶敷 60分


体験詳細:https://hacchi.jp/floor-guide/4f/4-4.html

八戸の夜に溶け込む、みろく横丁へ

一日の締めくくりは、八戸の夜の定番スポットへ。

夕方以降は、屋台が連なるみろく横丁へ足を運びます。

八戸ポータルミュージアム はっちからは、徒歩で向かえる距離にあります。


地元の人と観光客が自然に混ざり合い、肩肘張らずに過ごせるのが、この場所の魅力。

提灯の明かりに照らされた路地には、どこか懐かしく、あたたかな空気が流れています。


一軒に長居せず、「一杯ずつ」「少しずつ」巡れるのも、みろく横丁ならでは。

昼間の体験を振り返りながら、今日出会った人や景色のことを語り合いましょう。

そんな時間が、八戸の夜をいっそう特別なものにしてくれます。

旅人メモ:みろく横丁

・住所:青森県八戸市三日町と六日町の間

・営業時間:各店舗によって異なります


詳細:https://36yokocho.com/

首都圏から八戸までは、新幹線を使えばアクセスもスムーズ。

東京駅からは東北新幹線で約3時間と、移動時間を抑えながらしっかり旅気分を味わえるのも魅力です。

八戸駅に到着後は、市内各スポットへのアクセスも良好。今回紹介したルートも、1日で巡ることができます。




旅で心に残るのは、観光地もそうですが、そこで一緒に過ごした時間や感情。

八戸で体験する「つくる」「食べる」「語り合う」一日は、節目の旅にふさわしい、少し大人な思い出になるはずです。


次の旅先に迷ったら、八戸という選択肢を。

きっと、静かに、でも確かに心に残る時間が待っています。

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