もぎたて、完熟!青森のフルーツを堪能しよう
自然が育んだ「おいしい」を味わう旅
りんごを始め、季節を通して旬のフルーツが楽しめる青森県。
今回は、青森でフルーツ狩りが体験できるスポットや、フルーツをたっぷり使ったスイーツが食べられるお店をご紹介します。青森自慢のみずみずしくフレッシュなフルーツをご賞味あれ!
ハート型の果実にキュン!さくらんぼ狩り
青森県南部町はフルーツの栽培が盛んな町です。さくらんぼはもちろん、桃やりんご、柿、梨なども栽培されるフルーツの町として知られています。
南部町にある28箇所のさくらんぼ農園では、旬の時期を迎えるとさくらんぼ狩りの受け入れをしています。今回訪問したのは、さくらんぼ園「蹴揚(けあげ)農園」。園主の蹴揚さんに農園を案内していただきながら、さくらんぼ狩りを体験しました。
蹴揚農園では「佐藤錦(さとうにしき)」や「サミット」を始め、大粒品種の「紅秀峰(べにしゅうほう)」や話題の「ジュノハート」など、10種類ほどのさくらんぼを栽培しています。スーパーなどではなかなか見かけない黄色いさくらんぼ「月山錦(がっさんにしき)」もありました。
天井の高いハウスのなかにあるさくらんぼの木。その一つ一つに、数えきれないほどのさくらんぼの果実が実っています。子どもでも手が届くような場所にもさくらんぼが実っているので、脚立要らずでさくらんぼ狩りが可能です。
早速手が届く場所から摘み取って食べてみると、フレッシュなさくらんぼの甘みが口のなかに広がります。もぎたてをそのままぱくっと食べられるのがさくらんぼ狩りのいいところです。
最近では大玉で果肉の厚い品種が人気だそうで、紅秀峰やジュノハートは口に入れたときの食べ応えが違いました。少しずつ味の特長が異なるさくらんぼを食べ比べできるのはなんとも贅沢です。
ジュノハートは、国産品種のなかでの最大級の粒の大きさで、果実がハート形をしている甘味の強いさくらんぼ。その糖度は20度以上と言われています。
美しいつやとハリのあるジュノハート。手のひらに載せて佐藤錦と比べてみると、その差は一目瞭然です!
傷みやすくデリケートな果物だからこそ、新鮮な状態を食べ放題のさくらんぼ狩りは魅力的。
各さくらんぼ園では、さくらんぼの発送や直売もおこなっています。旬を迎えたさくらんぼはギフトにも喜ばれそうです。
さくらんぼの品種によって収穫時期が異なるため、お目当ての品種がある場合は事前に問い合わせて旅の予定を立てるのがよさそうです。ながわ観光案内所へ問い合わせをすれば、希望に合わせてさくらんぼ園を紹介してくれますよ。
旅人メモ:さくらんぼ狩り
【基本情報】
◆時期:6月中旬~7月中旬(その年によって状況が異なります)
◆体験時間:40分食べ放題
◆TEL:0178-76-3020(ながわ農業観光案内所)
※詳しくはこちらをご確認ください。
※ながわ農業観光案内所へ問い合わせると、その時期に収穫体験できる農園や、希望の品種を栽培している農園を紹介してもらえます。まずはお問い合わせすることをおすすめします。
りんご畑でもぎたてのりんごをひとかじり
青森を代表するフルーツといえば、りんごは外せませんよね。黒石観光りんご園では、9月からりんごの収穫体験を行っています。
黒石観光りんご園は高台にあり、80メートルを超える標高です。眼下には津軽平野が広がっています。目の前には雄大な岩木山。黒石観光りんご園までの道沿いの斜面に、りんご畑が広がっています。
直売所で受付を済ませ、案内していただいてりんご畑へ向かいます。たわわに実るりんごのトンネルをくぐると、ずっと奥のほうまで続くりんご畑!
りんごの木には収穫可能かどうかを示す札が付いていて、収穫可能なりんごの木から収穫体験をすることになります。この日は「つがる」という品種のりんごを収穫できました。
りんごは、おしり(りんごの底のあたり)まで赤く色づいているものを選び、りんごの実を傾けて、枝と繋がっている部分を折って収穫します。傾ける方向を間違うとへたが取れてしまったり、りんごの実に傷がついてしまったりするので注意が必要です。りんご畑には脚立なども置いてあるので、高所にあるりんごも収穫できますよ。
黒石観光りんご園では、収穫したりんごをその場で食べられます。ナイフを貸していただけるので、カットし皮を剥いて、その場でひとかじり。りんごが頭上に実るりんご畑で、自然を感じながら収穫したばかりのりんごを味わうというのは、りんご農家でない限りなかなかできない体験でした。
収穫した持ち帰り用のりんごは、レトロなグリーンのかごに入れて持ち帰ることに。自分で選び、収穫したりんごをお土産として持ち帰ることができるのがうれしいです。
りんご収穫の最盛期は10月中旬で、収穫できる品種もその頃が最も多いそう。いろんな種類のりんごを食べ比べしてみたい方は、複数名で来てりんごを切り分け、シェアしながらりんご狩りを楽しんでみるのもよさそうです。
旅人メモ:りんご狩り
桃とメロン。完熟フルーツをたっぷり使ったパフェに舌鼓
青森駅から徒歩3分。6連の三角屋根が象徴的なA-FACTORYは、青森県産りんごのシードル工房と地元のさまざまな食材が楽しめるマルシェの複合施設です。1階のフードマルシェには青森県産の食材を使ったおしゃれな土産品や伝統工芸品・雑貨が所狭しと並び、ショッピングが楽しめます。
そして2階にあるのが「ガレッテリア ダ・サスィーノ」。青森県産そば粉を使用したガレットを中心に、県産食材、手作りにこだわったレストランです。ここではいちご、さくらんぼ、シャインマスカット、いちじくなど、季節によって旬のフルーツをパフェとして味わえます。
桃が丸ごと1個乗った桃パフェは、ヨーグルトのソースと弘前の赤房すぐりが酸味のアクセントになっています。桃のすぐ下にタルト生地を砕いたものが入っていて、桃のタルトを食べているような感覚を味わえるデザートです。
フランボワーズソースをかけると、桃の上に乗せられたわたあめがみるみる溶けていき、味の変化も楽しめますよ。
完熟メロンのパフェには、丸くくりぬいたメロンがゴロゴロと乗っています。パールショコラの食感と濃厚なメロンアイス、そして完熟生メロンが口の中でひとつになり、どこを食べても異なる食感で飽きることなくいただけます。
どの産地のフルーツを仕入れるかはオーナーが市場で目利きをして決めるそう。それぞれのフルーツの一番美味しいタイミングで、平川市の桃やつがる市のメロンがパフェとして食べられますよ。
旬を逃さず味わえるフルーツパーラー
八戸市にある「フルーツパーラーおだわら」は、その時の旬のフルーツをふんだんに使ったパフェやケーキなどのスイーツが味わえるフルーツの専門店です。
本八戸駅から八戸市役所に向かう上り坂の道沿いにある「フルーツパーラーおだわら」は、開店から混み合う人気店。
店内は、商品の販売スペースとイートインスペースがあり、青果コーナーには全国各地から取り寄せられた旬のフルーツが並んでいます。9月初めの訪問では、ぶどうや栗など秋の味覚が揃っていました。
ショーウィンドウには新鮮なフルーツを贅沢に使ったケーキが並んでいて、思わず見とれてしまいます。旬のフルーツはそれだけでも美味しいですが、さらにひと手間加えることで味の奥行きや食べる楽しさを与えてくれるのがフルーツパーラーおだわらの魅力です。
イートインスペースでは、軽食やスイーツ、ドリンクが楽しめます。
今回は旬のぶどうを使ったスイーツをいただきました。
ぶどうのパフェは、濃厚なぶどうのシャーベットと生クリーム、バニラアイスクリームが合わさり、口の中で酸味と甘みが広がります。3種類のぶどうそれぞれの味を確かめながら楽しめる一品です。
ぶどうのタルトとぶどうのゼリーも、ピオーネ、巨峰、シャインマスカット、サニールージュなど、その日そのときにある旬のぶどうを使っているそうです。ぶどうひとつでさまざまな味わい方を楽しめるのは、このお店ならでは。
「フルーツミックスパフェ」は、10種類以上の旬のフルーツが贅沢に散りばめられた一番人気の商品。フレッシュないちごから毎日作っているいちごソースが、パフェにアクセントを加えています。旬のフルーツが華やかに載っているので、運ばれてきた瞬間思わずテンションが上がってしまいます。写真映えも抜群の一品です。
「フルーツミックスパンケーキ」も人気メニューのひとつ。パンケーキは甘みを抑えたモチモチ食感で、フルーツと一緒に食べることでフルーツの甘味を最大限に感じることができました。
店内にはギフト用の焼き菓子やゼリー、フルーツサンドなども販売しているので、お土産選びにもぴったりです。
旅人メモ:フルーツパーラーおだわら
青森県には、いちごやカシス、ブルーベリー、すいかや梨、栗など、それぞれの季節で楽しめるフルーツがまだまだ盛りだくさんです。フルーツ狩りで楽しむもよし、スイーツとして味わうもよし。青森の自然が育むフルーツを、心ゆくまで堪能してくださいね。
- 南部町さくらんぼ狩り(ながわ農業観光案内所)
- 黒石観光りんご園
- エーファクトリー(A-FACTORY)
- フルーツパーラおだわら