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「湯」と「海」のふるさとをめぐる

古き良き温泉郷で、心温まるおもてなし

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「湯」と「海」のふるさとをめぐる

本州最北端の青森県風間浦村にある下風呂温泉郷は、文豪に愛された温泉として毎年多くの観光客が訪れます。


2021年8月に起きた大雨災害で甚大な被害を受けた下風呂温泉郷。

現在は観光を再開し、自慢の温泉と心まで温まる食事で観光客をおもてなししています。


今こそ堪能したい、風間浦村の魅力をご案内します。

どこか懐かしい潮風が吹き抜ける、本州最北端の温泉郷

風間浦村は、津軽海峡とその向こうの北海道を望む漁師のまち。
ここには古くからずっと変わらない温泉(湯)と港町(海)があります。地元の人たちは親しみを込めて「ゆかい村(湯海村)」と呼ぶそうです。
人のぬくもりと癒しの空間、そして新鮮な海の幸が、訪れる人々を魅了しています。


2021年8月に起きた大雨災害によって甚大な被害を受けた風間浦村。海と山に挟まれた海沿いの幹線道路は現在も片側通行で交通規制があるなど、未だに災害の爪痕が残っています。

そんな中、いち早く観光を再開しているのが下風呂温泉郷です。


下風呂温泉は、室町時代には「湯本」と呼ばれ、南部藩公認の湯治場として栄えた温泉。
現在は8軒の温泉宿が軒を連ねていて、昭和感漂うノスタルジックな雰囲気が魅力。


下風呂温泉には「大湯」「新湯」「浜湯」と3種類の源泉が湧き出ていて、いずれも硫黄泉。旅館ではいずれかの源泉掛け流しの湯を楽しむことができます。海岸沿い200メートルほどの狭いエリアで、個性の異なる3種類の源泉が湧いているのは非常に珍しいのだそうですよ。

旅人メモ:いくべえの下風呂温泉紹介

青森を旅する妖精「いくべぇ」。こちらのページ(link)には、いくべぇが下北半島を旅する様子が公開されています。

下風呂温泉郷を訪れたいくべぇは、温泉郷にある数々の旅館に宿泊しています。女将と交流したり、温泉に浸かってみたり。気ままないくべぇの旅の様子を覗いてみることができます。ぜひみなさんの旅の参考にしてみてくださいね。


「いくべえの下風呂さんぽ」はこちら

2つの源泉を一度に楽しめる「海峡の湯」

海峡の湯は、2020年12月に下風呂温泉郷に新しくできた共同浴場。「大湯」と「新湯」の2つの湯に浸かることができます。壁、天井、風呂桶、風呂椅子、サウナ室など、至るところに風間浦の村の特産である青森ヒバ材が使われていて、爽やかな香りと柔らかなお湯が心も身体も癒してくれます。

「大湯」と「新湯」は、その昔「万病に効く良い温泉」として褒め称えられ、風間浦で働く漁師たちの冷えた身体を温めていたそうです。下風呂温泉郷を散策すると、硫黄泉特有の硫黄の香りがふとした瞬間に感じられます。


湯船には温泉成分の固まりである「湯の花」も浮かんでいました。源泉掛け流しだからこそ、温泉成分も豊富です。

風間浦村には津軽海峡に面した4つの漁港があり、時期になるとスルメイカやアンコウなど、旬の魚介類が豊富に水揚げされます。
風間浦村で水揚げされるアンコウは空釣り(からつり)と刺し網漁により、生きたまま水揚げされるのが特長です。刺身や寿司で食べることができるのは、全国でも珍しいんです。

旅人メモ:下風呂おんせん食堂の絶品アンコウ定食

「海峡の湯」内にある食事処「下風呂おんせん食堂」では、風間浦の特産品であるアンコウを1年を通して味わうことができます。
ここで食べられるアンコウ定食は、お刺身や供和え、から揚げがセットになっていて、まさにアンコウづくし!水揚げ後、新鮮なうちに適切に処理されているため臭みやくせがなく、あん肝や皮まで余すことなく美味しく味わえます。
アンコウ鍋はアンコウを食べたことがない方や苦手な方でも食べやすい味噌ベースの優しいお味。ここでの味を知ってしまったら、他では食べられなくなりそう…。

旅人メモ:下風呂おんせん食堂の絶品アンコウ定食

ワクワクが詰まったブックカフェでほっと一息 ~shimofuroカフェ~

海峡の湯のすぐ向かいにあるshimofuroカフェは、下風呂温泉の土産店だった空き店舗をオーナーの古川さんが一からリノベーションして作ったブックカフェです。昔ながらの雰囲気がそのままある下風呂温泉郷のなかで、ひと際かわいらしく個性的な空間が広がっています。


壁一面の本棚に並んでいるのは、下北の歴史や郷土の書籍や、古川さんのお好みの書籍たち。カードゲームもたくさんあり、希望があれば近隣旅館の宿泊客に無料で貸し出しているそうです。

現在はテイクアウトのドリンクメニューを中心に提供していて、湯上がりを意識したメニューが揃っています。
自家焙煎のコーヒー豆を使ったオリジナルのブレンドコーヒー「シモフロブレンド」は、中煎りのコーヒー豆であっさりとした味わい。


また、古川さんお手製のプリンは、プルプルのやわらかさが特長。プリンの上にはカラメルソースではなくメープルシロップがかかったほどよい甘さで、湯上がりにつるっと食べられます。「シモフロブレンド」との相性もばっちり。

8月の大雨災害では下風呂温泉郷が孤立したことでお店にたどり着くのも大変だったと話す古川さん。それ以前のコロナ禍もあって、どうしようかと思っていた矢先の出来事だったそうです。少しずつ観光客は戻ってきているということで、観光がより盛り上がってくれることに期待しています。
温泉郷に唯一あるshimofuroカフェ。訪れる方が安心できるような、ほっと一息つけるカフェでした。

夏は活イカ、冬はアンコウ。津軽海峡の旬を味わう ~あさの食堂~

温泉宿が並ぶ通り沿いにあるあさの食堂は、もともとはラーメンがメインの食堂だったのだそう。観光客から津軽海峡で獲れる海の幸を求める声が多くあり、現在はラーメンのほかに海鮮丼や定食も提供しています。
3色丼は、あわび、いくら、海峡サーモン、エビ、マグロの5つのなかから選べるスタイルで、お店の人気メニューです。


「昔の下風呂にはもっと店があったけれど、高齢化もあってみんなお店をやめてしまった。でも温泉がある限り観光客は来るし、地元の方もお昼を食べに来る。もうひとふんばりしようと改装に踏み切った」と話す、オーナーの高瀬さん。


改装工事のための休業を経て、12月5日から営業再開したあさの食堂。
今日も自慢の料理で観光客や地元の方々の食を支えています。

風間浦に流れる時間と静寂のなかで、心を整える ~自由寺の座禅体験~

下風呂温泉郷の高台にある自由寺。江戸時代(宝暦3年)、現在のまるほん旅館の物置小屋に3世州関寿仁和尚が草庵を建立したことが始まりとされている、曹洞宗のお寺です。


ご本尊として置かれている2体の薬師如来は、薬壺を持ち病気を治す仏様として知られています。そのうちのひとつは、「大湯」を掘削した際に地下より掘り出された木像の薬師如来像なのだそうです。

自由寺では、座禅体験をすることができます(要事前申し込み)。住職の山口さんに合掌の仕方や姿勢、作法などを丁寧に教えていただきました。
視線の位置や呼吸に至るまで、ひとつひとつの動作に作法があります。旅先での座禅は心を落ち着かせ、立ち止まってその土地の自然に耳を傾けるのにぴったりです。

木のぬくもりと心地よい香りに癒される ~わいどの木の青森ヒバ製品~

風間浦村では、日本三大美林である青森ヒバの製材がおこなわれています。その青森ヒバを使った木工品を製造販売しているのが、「㈲村口産業・わいどの木」。
ちなみに「わいど」とは、下北半島の言葉で【私たち】という意味です。


店内に一歩足を踏み入れると、まるで森林浴をしているかのようなすがすがしい青森ヒバの香りに包まれます。手に取る商品一つひとつが、すべて青森ヒバで作られたもの。加工したばかりの青森ヒバは無垢な白っぽい色の木ですが、時間が経過することで自然とあめ色に色づき、艶がのってきます。


まな板や木べら、箸などのオーソドックスなものから、かわいいオーナメントや置物まで、青森ヒバをさまざまな形に変えた商品が販売されています。

ヒバには防カビ・防虫・防湿・防臭効果があり、その特性を活かして作られたのが「ヒバ爆弾」。ヒバのおがくずを圧縮して固めたもので、湿気がある場所やにおいが気になる場所に置いておくことでヒバが除湿防臭効果を発揮してくれる便利なアイテムです。

旅人メモ:海の恵みを持って帰ろう
食事処ばんやめしの風間浦土産

下風呂温泉郷から大間に向かって走ると、道路沿いにあるのが「食事処ばんやめし」。風間浦村で獲れる海産物の加工品を販売している駒嶺商店が営業しています。
ここでは、風間浦村の特産品を購入できます。
多くの人が購入して帰るという「津軽海峡の塩」。目の前に広がる津軽海峡の海水から抽出した塩は、ここでしか作られていない珍しいものです。さらに、津軽海峡の塩を使って作られたサイダーや塩辛も人気商品です。


また、繊細な味わいで国内でも絶品と言われている青森県産のキタムラサキウニを使用して作られた「うにだれ」は、店員さんおすすめの一品。採れたてのウニの風味をそのまま味わえます。卵かけご飯やサラダなどにかけるだけで、磯の香りとウニの風味を楽しめますよ。

旅人メモ:海の恵みを持って帰ろう
食事処ばんやめしの風間浦土産

下風呂温泉郷を中心に、風間浦村の魅力を楽しめるスポットをご案内しました。
自慢の温泉があって、新鮮で美味しい魚介類が豊富にある風間浦村。
それはもちろんですが、何よりも出会った方の温かさ、優しさを感じられました。災害があってもなお、心を折らずに風間浦の観光を支える方々に、心から感謝します。


訪れた人みんなの心のふるさと・風間浦村で、心も身体も温まりましょう。

  • 海峡の湯
  • 下風呂おんせん食堂
  • shimofuroカフェ
  • あさの食堂
  • 自由寺
  • 青森ヒバ専門店「わいどの木」
  • 食事処ばんやめし

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