福島城跡

ふくしまじょうあと

近世以前では東北最大規模の城であった

 福島城跡は主に「内郭」と「外郭」の二重構造からなる城館です。内郭は一辺が約200m四方の方形を呈し、堀と土塁が四方を巡っています。一方、外郭は一辺が約1㎞の三角形を呈しています。特に外郭東端部は台地を南北に分断するように、一部自然の沢に手を加えながら、大規模な土塁や堀を構築しています(外郭東土塁)。面積は約62.5万㎡にもおよぶ極めて大規模な城館です。

 福島城の本格的な学術調査が平成17~21年に青森県教育委員会によって行われています。外郭東土塁・東門や内郭といった福島城に直接関係する城郭遺構について重点的に発掘調査が行われた結果、これらの城郭遺構が14世紀後半から15世紀前半に機能していたことが明らかとなり、福島城は中世港湾都市・十三湊が機能した同時代の安藤氏による城館であることが判明しました。

 内郭の調査では、板塀で区画された中世の武家屋敷が発見されました。内郭の南東部分から、東西70 m×南北55 mの板塀で区画された中に、主殿とみられる大型の掘立柱建物跡を含む4棟の掘立柱建物跡が検出されました。そのうち主殿とみられる建物は、東西9間×南北8間の規模で、南西部にこの時期の武家屋敷に特徴的な「中門(ちゅうもん)」と呼ばれる突出部が付く平面形を有しています。また、建物前面には広場空間や池跡とみられる窪地も確認されています。一方で、出土遺物では石製硯(すずり)の優品が出土して注目されました。また、陶磁器では日常雑器のほか、茶入れ・天目茶碗などの茶道具や香炉などの奢侈品も出土しています。

 内郭の構築年代については、外郭東土塁・東門の構築時期よりも遅れて、15世紀中頃(十三湊第一次陥落以後)に築かれた可能性が高いことが判明しています。永享4年(1432)、南部氏にいったん十三湊を追われた安藤氏が再度十三湊に帰還した際に十三湊を再編する過程で新たな拠点として築かれたのが内郭であり、室町幕府との強い繋がりを誇示するために室町将軍邸を模倣した居館を築いたものと考えられています。

基本情報

住所
青森県五所川原市相内実取
問い合わせ先
五所川原市社会教育課
電話番号
0173-35-2111(代表)
アクセス
JR五能線「五所川原駅」または津軽鉄道「津軽中里駅」下車、弘南バス小泊線「相内南口」下車、徒歩5分。

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