むつ市「恐山」の謎の水
「『短命県』返上!」地元ローカルテレビで大好きな有名料理家さんがPRするCMを見るたび、あぁ長生きしたい…!という人類普遍の欲望が沸き上がるまるごとスタッフです。
青森市民の憩いの場である八甲田山麓の萱野高原でいただくことのできる有名な、「1杯飲むと3年長生きし、2杯飲むと6年、3杯飲むと死ぬまで生きる」と伝わるありがたい「三杯茶」は、もちろん子どもの頃からガブ飲みしてきました。
そんな体内長寿濃度が十分なはずのまるごとスタッフが、健康管理にますます余念がない日々を送っていたところ、上司から「日本三大霊場・恐山には、あの萱野茶屋を超える『効能』を誇る水があるらしい!」との情報を聞きつけたのです。真偽のほどを確かめるため、早速むつ市へ乗り込んでまいりました。
「恐山冷水」はおいしくてひんやり

むつ市街から恐山に向かう山あいの道を15分程走っていると、その名も「冷水」というバス停留所を発見です!もし、「涼しげ名称のバス停ランキング」があれば、国内上位にくいこんでくるであろう、避暑地ムード満点な光景です。

そしてバス停の奥に見つけたのは、森の中からにょきっと突き出した3本の樋から絶えず水が流れ、涼しげな音が辺りに響く清らかな光景。これがもしや噂の恐山の水なのか!?

取材班が手を差し出してみると、本当に冷たい!真夏の7月末にも関わらず、体感としては10℃前後かと思われました。
飲んでみると甘みが感じられるまろやかな味で、生き返るようにおいしいです!

そして周辺の空気までがひんやりしています。木々に囲まれていることと、冷水の冷却効果によるものか、実際むつ市街の気温より6℃近く低かったです!

車もひっきりなしにやってきては、人々が水の冷たさに喜ぶ光景が見られます。

地元むつ市「飛内旅館」さんによる冷水解説

そこへ県外からの観光客の方を連れて偶然現れたのが、むつ市内で旅館を経営されている「飛内旅館」オーナー・飛内さんです。個性的なキャラクターで、地元では知る人ぞ知る有名人!

飛内さんにお話を伺うと、この恐山冷水は昔から恐山参拝前のお清めをする手水舎の役割を果たしてきたのだそうです。

「恐山冷水」は不老不死や長寿につながると言われる「霊水」で、「1杯飲むと10年、2杯飲むと20年、3杯飲むと死ぬまで若返る」と伝えられてきたのだそうです。確かに萱野茶屋よりすごいパフォーマンスであるような謳い文句ですね!

冷水のおいしさには定評があるのですが、適切な濾過処理がされていない自然の沢水のため、飲用は推奨されていないのだそうです。
「でもおいしいんだけどね!」とチャーミングに解説を締めくくりました。
ここでお客様の出発時間が近づいたため、飛内さんとはお別れです。親切な解説とご協力に感謝します!
恐山の冷やし白玉もおいしくてひんやり

冷水のあまりのおいしさに、がめつい取材班はペットボトル4本分も冷水を汲み、車に積み込みました。せっかくなのでこのまま恐山入口まで行ってみます。冷水から入口までは、車で5分です。

恐山入口脇の食堂「蓮華庵」さんで小腹を満たそうと、冷やし白玉をオーダーしました。

冷たい氷が添えられたモッチモチの白玉に胸がときめきます!

恐山という異世界にひっそりとたたずむクールスポットとひんやりグルメに大満足し、帰途につきました。

さて、自宅に持ち帰った恐山冷水(約2リットル)についてはその後速やかに完飲しましたが、取材班の場合は幸いお腹の調子が悪くなることもなく、ただただ旅の余韻と共においしくいただくことができました。
こうしてまんまとご利益にあずかり、私の長寿と「短命県返上」はますますゆるぎないものに…?なってくれますように!!
by フォレスタ
