北海道新幹線｢奥津軽いまべつ駅｣から路線バスで70分ほど乗ると、中泊町の玄関口の一つ、津軽鉄道の終着｢津軽中里駅｣に到着します。中泊町と言えば｢中泊メバル膳｣が有名ですが、それだけではありません。
｢津軽中里駅｣から歩いて10分ほどのところにある｢やよい寿司｣さん。このお店の名物は｢ラーメン定食｣(800円)です。ラーメンと握り寿司10貫がセットになった破格の定食です。ラーメンは鶏ガラ系のいわゆる普通の田舎ラーメンで、これに寿司職人としてこの道50年の店主・福士さんが握るお寿司がついているので、ランチとしては十分すぎるほど充実しています。この定食が800円というのはかなりの満足度です。
｢やよい寿司｣さんが開店したのは1980年。当時は景気もよくお客さんも多かったので、寿司一本でやられてきたそうですが、その後は世の中の景気も悪くなり、町の人口も少なくなっていき、寿司一本でやっていくには難しい環境になっていきまいた。そこで店主・福士さんが考えたのがラーメン定食だったのです。
そしてラーメン定食は大当たりし、今では大部分のお客さんが注文するのはラーメン定食。また、今ではラーメンだけでなく、うどん、そば、ザルそば、中華ザルなどの麺類も定食が可能となり、ラインナップは充実しました。
中泊町には、津軽伝統人形芝居｢金多豆蔵(きんたまめじょ)｣もあるし、太宰治の小説｢津軽｣の像記念館もあるし、二大名崎ともいわれる権現崎もあるし、｢やよい寿司｣さんのラーメン定食以外にもさまざまな食が魅力もあります。一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
by yoshihito