雪もだいぶとけ、春が近いなぁ~などと書こうとしたした矢先、
う~ん、外が雪で見えない・・・。
気を取り直して・・・
春は、別れと出会いの季節でもありますね。
旅を終えて元の場所へ戻ってくる方、新たな場所へ旅立つ方など様々です。
そんな季節には、こんな文庫本でもいかがでしょうか?

「旅の終わり、始まりの旅」・・・旅という言葉は、何か人の心を惹きつけますね。
私自身、かれこれ10回以上も引っ越しを重ね、かっこよく言えば、
今でも旅を続けている旅人とでもいいましょうか・・・ふっ(←完全に自分に酔ってます)、
・・・非常に心揺さぶられる本のタイトルです。
この文庫本、5つの短編からなっていて、すべて青森県が舞台となっている小説です。
執筆したのは、西加奈子さん、島本理生さん、井上荒野さん、嶽本野ばらさん、
夏川草介さんの5名で、賞を受賞したり何度も受賞の候補となったことのある実力派揃い。
全員が青森を訪れ執筆したというまさに青森のための一冊、ということになるでしょう。
おや? と、ここでピーン!ときた人、あなたは大変鋭い方です。

実はこの本、2010年に紹介した「STORY BOX JAPAN 青森へ」から5編を再編集し、
さらに、加筆したものを文庫にしたものです。
今回の文庫本は、「青森への旅」というエッセンスをギュッと濃縮した感じになっています。

恐山や竜飛など、県内外の人でもわかる有名な場所から、

県内の人も知らないかもしれない畳敷きの教会、

背筋をピーンとただしたくなるような川倉地蔵尊などなど、
知っている場所が出てくると、頭の中にその場面がとてもリアルに思い浮かび、
次はどこが出てくるんだろう? ってページをめくり続け、
時間が経つのを忘れて読みふけってしまいますよね。
考えてみれば、「STORY BOX・・・」を読んでから1年あまり。
弘前の畳敷きの教会や川倉地蔵尊など、
今回の文庫本に登場した場所を知らず知らずにめぐっていました。
地名は知っていてもその場所を知らなければ、
「どんなとこなんだべ?」と足を運んでしまいたくなります。
・・・って、この本の術中にはまってしまったのか!?
なぁんてちょっとビックリもした次第です。

今日は雪。青森駅の鳩も、人間と一緒にベンチで休憩してます。
さぁ、この休憩中に本を読んで、旅に出かけよう!
by ハッピーハンド
がんばろう東北! 青森から東北の元気届けます。
