6月もそろそろ終わりが近くなり、さすがに青森も暑い日が多くなってきました。
こうなってくると涼を求めて森へ海へと出かけたくなるものです。
奥入瀬渓流や十二湖なんかももちろんいいのですが、たまにはあまり知られていない静かな所に…
と、やってきたのは東通村の「ヒバ埋没林」。

入口にある案内板を要約すると、太平洋側にある猿ヶ森砂丘から断続的に砂が打ち上げられ、立ち枯れたヒバが飛砂に埋まってしまったもの、だそうです。

駐車場に車を置いて歩き出してしばらくすると、なんだか先へ進むのが心細いような道になってきて、ちょっとマニアックすぎたかな…という気持ちにもなりますが、「いやいや、こうして自然の中に飛び込んでいくのが良いのだ」と自分に言い聞かせ、道端に咲く花を見たりしておよそ400m進むと埋没林に到着。

なるほど、立ち枯れたヒバが、川に沿ってあちこちに点在しています。

無残な姿と言えばその通りなのですが、周りに勢いよく生い茂っている若木との対比が、単に無残というより長い自然の営みを語っているようで、なんとも重厚な、不思議な空気が漂っているような感じがします。軽々しく人が介入してはいけないような…
こういう場所は、森林浴を楽しむというよりは、自然の持つ懐の深さを感じる場所なのかもなぁ、とい思いつつ、なんだか声を上げることすらはばかられ、おとなしく自然に敬意を表して埋没林を後にしたのでした。

ちなみに、あまり知られていませんが、埋没林を形成した砂の元である「猿ヶ森砂丘」は、実はあの鳥取砂丘をもしのぐ日本最大の砂丘とされています。wikiによると幅は1~2km、延長はなんと約17km。
そのほとんどが防衛省の管理地のため、立ち入ることはできないのですが、日本一と聞けばさっきまでの厳粛な気持ちはどこへやら、ひと目でいいから見て帰りたい…と周辺をうろうろしたのですが、残念ながら見ることはできませんでした。どこからだと見れるんでしょう?
by くどぱん!
