するどい酸味の楽しい果実 「すぐり」

するどい酸味の楽しい果実 「すぐり」

先日、むつ市のとある直売所で、
懐かしいこんな果実を見つけました。

小さい頃、
学校の行き帰りや山遊びの途中で、
酸っぱいとわかりつつ頬ばった”すぐり”です(笑)。

するどい酸味の楽しい果実 「すぐり」

友達と一緒に、
少しでも色づいている大きな実を選んでは、
甘いことを期待して口に運びましたが、
ほとんどの場合は悲しいほど酸っぱくて、
あの、泣いているような、笑っているような表情をしては互いに笑い合ったものでした。

すぐりは、
主に北半球の寒帯から温帯にかけて分布する落葉低木の実。
英名をグーズベリーと言い、
ヨーロッパではデザートやジャム、ソースなどに利用されます。
生食するのが一般的なわが国とは、
グーズベリーとかかわってきた歴史が違うのでしょうね。

現在出回っているすぐりの大部分は、
実は明治時代初期に海外から導入された「セイヨウスグリ」なのだそうです。

品種は色々ありますが、大きくは、
固くて酸っぱい緑白色のものと、
熟すと甘くなる赤紫色のものに分けられます。

私の故郷にたくさんあったすぐりは、
きっと酸っぱい方の品種だったのでしょうか。
赤くなるほど熟す実は珍しく、
ほとんどは緑色の酸っぱい実ばかりでした。

するどい酸味の楽しい果実 「すぐり」1
(↑冷たい水で冷やしたらおいしくいただけました。)

すぐりは冷涼な気候を好みます。
このため、
栽培されたのは主に北海道や東北地方など。
しかし、実が小さくて収穫に手間がかかるため、
庭先や畑の隅っこに植えられた程度で、
昔からそれほど出回ることはなかったようです。

もし、
山歩きや直売所などで見かけたら、
それはもう運命に違いありませんから(笑)、
どうぞ、この懐かしい果実を味わってみてくださいね。

ある意味、止められなくなりますよ(笑)。
by 義人

※もうひとつのすぐり「くろふさすぐり(カシス)」の情報はこちらから。
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